邦画「おくりびと」、やっと観てきました
点数をつけるとすれば、95点くらい?
評判どおり、かなり満足度の高い仕上がりで、
観終わったあと、日本の地方の美しい情景が
長く瞼に残る映画でした
何度も観に行こうとして、
多忙にまぎれて何度も断念
まだやっているとは思わなくて、
人気の少ない映画館で、
「おくりびと」と字幕が出たときは、
思わず拍手したくなりました
本木雅弘、山崎努ら俳優陣が相当いい(広末涼子はまだまだ)
前編を支えるチェロの音もいい
だが、この作品で光るのはなんといっても脚本の良さだ
ストーリー展開に無理がなく、田舎町で生きる登場人物の人生の機微が
それぞれしっかりと描かれている
聞けば人気放送作家の小山薫堂が挑戦した初の映画脚本という
こんな脚本をこれからもどんどん書いてもらいたい
さて、私がこの映画を観たいと思ったのは、
かなり以前(8年くらい前?)、本木雅弘が雑誌のグラビアに出ていて、
そのとき何気に彼が手にしていたのが、
青木新門さんの「納棺夫日記」という本だった
この映画に際してのインタビューで、彼はこう語っている
「人はこの世に生を受けるのに誰か人の力を借りて生まれてくるわけですよね。
そしてまた亡くなり送り出されるときも、人の手によって送られます。
そのようなことを考えると、納棺の時間を取り巻く、
悲しみや温かみも人間のごく自然な思いから生まれているものだと思います」
こんなに以前から「死」について学んでいた彼が、
今回、奇遇にもこうした映画の主演を務めることになったのなら、
この作品は偶発的なものではなく、運命的な誕生に違いないのではないかと
勝手に思ったのだ
東北の葬儀でたくさんの喪服姿の人々が
黙々と田んぼのあぜ道を歩くシーンが登場したが、思わず涙した
人はただ「生きた」ということ、それだけで、
実はこれほど美しく感動的なものなのだ
映画が終わり、街を出て、私はまた小説が書きたくなった
やはり私も「普通に生きようとする人々の人生」を私は描きたい
ところで、私が以前出版した小説、
「幸せな家、売ってください」
が古書でプレミアが付きだしているのを知って驚いた
定価の何倍かの値段がついている
もう手に入らないものだが、もちろんうれしい
さて、「おくりびと」、アカデミー賞なるか
楽しみに待っているとしよう