201905SEPメールニュース12号
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―★☆。*:.: SEPメールニュース 第12号 2019/5/31――★―☆。.:*:・゜
「SEP研究所のホームページができました!」
これまでWANA関西HPの中にあったSEP研究所のHPですが、研究所単体でオープンいたします。まだまだ未完成の部分もありますが、随時更新していきます。ぜひご覧くださいませ。
*新HPのURL:
あなたのこれまでの苦労は、あなたのせいではありません
本当の自分をとりもどして、自分が望む人生を歩みましょう
発行:SEP研究所 HP http://wana.gr.jp BLOG http://blog.wana.jp
※本メールは、ご登録いただいた方、お問い合わせいただいた方、自立訓練Maluhiaの関係機関の方へ送付しています
◆CONTENTS
【Ⅰ】 今月の認知修正の言葉
【Ⅱ】 トピックス1 第15回<初級>SEP実践者養成研修 開催報告
【Ⅲ】 トピックス2 スタートアップ研修修了者 坂本さんよりSEPスタートのご報告
【Ⅳ】 研修・当事者プログラム 開催予定&参加者募集中
【Ⅴ】 SEP関連実施報告
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【Ⅰ】 今月の認知修正の言葉
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SEPフォローアップ終了後は皆さんそれぞれで定着作業に励んでおられると思います。
ここでは毎回、実際の認知修正の事例を取り上げます。
<Lさん(50代女性)>
Lさんは不安な子ども時代を過ごしました。小さい頃からご両親の夫婦仲が悪く、ことあるごとにLさんと母親は父親からひどい暴力を受けてきたのです。小さい子どもがいるからと離婚をあきらめ、父からの暴力に必死耐える母。Lさんは「一生懸命頑張ること」「我慢すること」が何よりも大切だと強く刷り込まれてきました。
現在、職場で勤勉に働くLさんですが、同僚のAさんは要領よく手抜きをしながら働きます。それを見るたびLさんはとても腹が立ち、会話することも苦痛で顔がひきつってしまうほど。ところが、まわりの同僚はそんなAさんに普通に接しています。そんな自分の感情を持て余し、Lさんは困っておられました。
★自動思考(認知の歪み)
「仕事は頑張るべきだ」
「頑張りこそ全て」
「みんな精いっぱい頑張るべき」
「手抜きしているくせに、上司の前でだけアピールするなんて許せない」
★認知の修正
「私には関係ない」
「恥ずかしいやつ」
「自分が損するわけじゃない」
「ツケはいつかまわる」
「こいつはクズ」
<研究所から>
Lさんはこの修正の言葉の中から「自分が損するわけじゃない」「こいつはクズ」を選ばれました。その結果、同僚Aと対面した際に、イラっとすることが減ったそうです。
完ぺき主義や白黒思考を強くもつ人は、それを自分だけでなく相手にも求めがちです。今回のケースも、「仕事は頑張るべき」、だから「みんなも頑張るべき」という思考になっています。しかし、仕事に対してどんな価値観を持っているかは人それぞれ違います。自分と同じ考えや姿勢を相手に求めても、苦痛は増えるばかりです。それならば現実に目を向け、「(自分に)被害がないなら良いじゃないか」と割り切ることが有効です。
また、「相手をさげすむような考え方をしていいの?」と不安になる方もおられるでしょう。しかし、現実問題として世の中には、礼儀を欠いた人や、自分勝手に行動する人は必ず存在します。相手の事情を思いやることは美徳ですが、だからと言って自分がいつも我慢する必要はありません。
心の中でなら、腹を立て、「こいつはクズだ」と切り捨ててよいのです。そして、「こんなやつと同じ土俵には立たないぞ」と決意し、ついでに「回避スキル」も発揮して、なるべく近寄らないことです。私たちの心の中は、私たちの自由なのですから。
募集中 日々の修正、定着作業への思いをお待ちしています。(メールニュース掲載の可否もお忘れなく♪)。
*認知修正にいきづまって悩んでいませんか?
当事者SEPを受講された方を対象にフォロー・カウンセリングを実施しております。
Eメールで表題(件名)に「フォロー・カウンセリング希望」と書き、「お名前」と「お電話番号」「受講年」を記入の上sep@wana.gr.jpまでお気軽にお問い合わせください。
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【Ⅱ】 トピックス1 第15回<初級>SEP実践者養成研修 開催報告
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5月18,19日の2日間、WANA関西(大阪市内)にて支援者向け研修を開催しました。
今回も、母子支援、障害者福祉、児童相談所、小学校、行政機関等、様々な領域で活躍の参加者の皆さまが日本全国、北海道から九州まで多数参加されました。
研修の様子とともに、参加された方の感想をご紹介します。
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精神科医療の関わりの中では、「傾聴・受容・共感」がポイントですが、SEPでは「どうしてそう思うの?」と質問で返さないといけないため、今までやっていたことと全く違い、戸惑いました。ですが、利用者の方に関わる色々な支援者が同じ方向を向いた支援をしたいと常に思っているので、今回学んだことを活かし、今後は共感だけに終わらず、利用者が変わりたいと思っているのであれば認知の修正を試してみようと思いました。(40代、女性)
人の行動変容のために考え方を修正するというのが新鮮でした。グループワークで自分を客観視し、感情や行動を変えるというのは小学校高学年でもできるのではないか、伝えていく価値があると思いました。(50代、女性)
認知の修正をするだけでこんなに生きやすくなることを学びました。また、結果を本人も実感でき、外部にも効果が示せることは重要なことであり、SEPはそれができるのだと分かりました。(40代、女性)
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2日間の研修という限られた時間の中で、新しい考え方をどう習慣化させるか、事前の関係形成では何に気をつけるべきかなど、伝えきれないこともありましたが、「認知の修正が生きづらさの改善につながる」という最大のポイントは、皆さんしっかりと理解して帰っていただけたと思います。
また、初級研修では時間の関係で十分に学べなかった部分について、別の研修で学ぶ機会があるかというご質問がありましたので、以下にお答えいたします。
- 認知のゆがみを捉えるコツをもっと知りたい。
→認知の発見・修正の特訓を中級研修で行います。ご本人の非合理的な言葉づかい、客観性なく、極端な発言に注意を向けることを習慣づけましょう。中級で是非深めて下さい。
- 板書の方法の例が資料にあれば良いのに。
→板書はあくまでもグループ運営をスムーズにするための補助的なもの。板書者それぞれのクセや好みが出てもよいのです。参加者の皆さんがあまり事前情報に縛られることの無いように、あえてお任せしています。日頃の個別対応の際にもフローで書くことを意識しましょう。
- 事前面談のコツを知りたい。
→スタートアップ研修で学びます。
スタートアップ研修には、事前面談の際に弊社で実際に使用しているフェイスシートのデータと使用方法のご説明も含まれます。心理テストを簡単に集計できるツールもセットになっていますのでご安心ください。
*実践者研修は、初級→中級→スタートアップと進みます。次回の中級研修は7月13・14日、スタートアップ研修は希望に応じて随時開催です。ご関心のある方は気軽にお問い合わせください。
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【Ⅲ】トピックス2 福岡県 坂本祐観さんより、SEPスタートのご報告 ――――――――――――――――――――――――――★―☆。.:*:・゜
2017年秋にスタートアップ研修を受講された一般社団法人「こころリペアレンティング協会」代表の坂本祐観さんより、SEPをスタートさせたという嬉しいお知らせが届きました。その一部をご紹介させていただきます(以下)。
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4月13日、SEPを無事にスタートすることができました。
〇対象者・・・自分の問題解決を行いたいという意識をもつ参加者
〇開催に至った思い・・・心理カウンセリングを行なっていく中で、子ども時代に虐待を受けていて自己肯定感や自尊感情が低いことにより、現生活に支障をきたしていたり、生きづらさを感じているケースは多く、認知の歪み(思い込み -ネガティブな考え方のくせ)を変えていくことに関して、なかなか先に進まないことも多々あります。
しかし、変化させていくプログラムであるSEPは、理論的であり、また行動によって変容させるという自身の外に向けてのエネルギーを活性化し目的に向かって進むという、論理的かつ誰でもわかりやすいというところに、魅力を感じました。それも、グループワークであるという、他者の力と相互に影響し合いながら変化していく効果に、多いに期待しています。
現在、『共依存関係の気づきと改善』をテーマとし改善したい方々が、自然と集まっていらっしゃいます。自分の内にある自尊感情を見つけ育てて確立し、ゆるぎない自己の獲得をめざし、心理カウンセリングと共に、SEPの技術と皆様の人間力で、共に課題に取り組んでいきたいと考えています。坂本祐観
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坂本さんは、これまで福岡で心の問題に向き合う中でSEPに出会われました。初級研修の初日の交流会の際に「私、九州でSEPをやります!」と宣言され、今回それを実現された行動力は本当に素晴らしいと思います。「習うより慣れろ!」です。福岡での実践と、研究会でのSVを重ねながら、一人でも多くの方の力になってくださいね。次回の研究会での実践報告を楽しみにしています!
*SEP研究会は初級研修を修了された方から随時入会いただけます。SEPに関する最新情報を先行でお知らせしたり、年に一回のSEP研究研修会は、SEPの実践者から報告や藤木のSVを直接聴いて学べる貴重な機会となっています。関心のある方は研究所までぜひご連絡ください。
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【Ⅳ】 研修・当事者プログラム 開催予定&参加者募集中
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【当事者向け / SEPで自分自身の「育ちの傷」を癒したい方 】
あなたは悪くない。自己理解を深め、認知行動的アプローチでラクに生きる方法を学びましょう!
◆2019年<夏期>第14回 当事者SEP 参加者募集中! (残り枠あとわずかです)
<開催日時> (全日土曜日開催)
1.プログラム ①7月20日 ②8月3日 ③8月17日 ④8月31日 ⑤9月14日
2.フォローアップ 2020年1月18日
※参加を検討される方は事前にアセスメント面談(約70分、税込7,020円)を別途受けていただく必要があります(この際に1回めの心理テストと個別面談を行います)
<参加費> 税込 45,360 円
◆SEP特別集中コース 参加者募集中!
<開催日時> 2019年9月21日(土)13:00~18:00 22日(日)10:00~16:00
<参加費> 税込68,040円
※参加を検討される方は、弊社でのアセスメント面談を受けるか、オンラインでの事前面談(税込3,240円)とオリエンテーションを受ける必要があります。
<申込方法> Eメールで表題(件名)に希望されるプログラム名を記載の上、「お名前」と「お電話番号」を添えてsep@wana.gr.jpまで。
【支援者向け / SEPを使った対人支援を学びたい方 】
◆第5回 <中級> SEP実践者養成研修 参加者募集中!(少人数制ですので、お申込みはお早めに)
<開催日時> 2019年7月13日(土)13:00~17:30 14日(日)10:00~16:00(予定)
<受講料> 税込 36,000円(2日間)
習ったことの復習のための再受講や、グループ練習を目的とした2日目のみの再受講も可能です。(単日参加の場合は参加費税込18,000円)。是非お気軽にお問合せください。
◆第16回 <初級> SEP実践者養成研修 参加者募集中!
社会的弱者の理解と支援。現場で明日から役立つ心理支援を学んでみませんか?
<開催日時> 2019年10月12日(土)13:00~17:30 13日(日)10:00~17:00(予定)
<受講料> 税込 36,000円(2日間)
<申込方法> Eメールで表題(件名)に希望される研修名を記載の上、「お名前」と「お電話番号」を添えてlabo@wana.gr.jpまで。
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【Ⅴ】 SEP関連実施報告
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<SEP>
◆2019年5月23日、自立訓練マルヒア第3回SEP開始。
※プログラム、研修の詳細はブログ http://blog.wana.jp/ をご覧ください。
※ ご不明な点、質問などは何なりとSEP研究所までお寄せください
※メールニュースがご不要な場合は、こちらまでご連絡ください(担当:坂本)。
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<好評発売中!> ☆。.:*:・゜
「親に壊された心の治し方-「育ちの傷」を癒やす方法がわかる本」
藤木美奈子著/講談社 ☆。.:*:・゜――★― ☆。.:*:・゜――★―
…気になるあの人、幸せになってもらいたいお友だちへ、そっとプレゼントしてみては?
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