201812SEPメールニュース7号

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―★☆。*:.: SEPメールニュース 第7号  2018/12/27 ――★―☆。.:*:・゜

今年最後のSEPメールニュースとなりました。

今年一年、WANA関西およびSEP研究所の活動にご理解、ご協力いただきましたこと、厚く感謝申し上げます。

元号が新しくなる来年も、当事者の皆様、支援者の皆様とともに歩むSEP研究所でありたいと思っています。今年も残すところわずかですが、どなたさまも良いお年をお迎えくださいませ。

**年末年始の営業について**

WANA関西およびSEP研究所は、年内最終営業日が12月28日で、12月29日~1月3日は休業いたします。メールでのお問い合わせも1月4日以降に順次ご対応させていただきます。場合によってはお待たせすることがあるかもしれませんが、何卒ご了承のほどお願い申し上げます。

   あなたのこれまでの苦労は、あなたのせいではありません
   本当の自分をとりもどして、自分が望む人生を歩みましょう


    発行:SEP研究所  HP http://wana.gr.jp  BLOG http://blog.wana.jp

※本メールは、ご登録いただいた方、お問い合わせいただいた方、自立訓練Maluhiaの関係機関の方へ送付しています

◆CONTENTS

【Ⅰ】 スキーマ学習会開催報告

【Ⅱ】 今月の認知修正の言葉

【Ⅲ】 研修・当事者プログラム 開催予定&参加者募集中

【Ⅳ】 SEP関連実施報告

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 【Ⅰ】 トピックス1 スキーマ学習会を開催しました! 

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12月1日、スキーマ学習会を開催し、定員10名のところ、23名もの方がご参集くださいました。

「スキーマ」とは、自動思考の「根っこ」にあたる部分。自動思考よりも深いレベルにある、自分や世界や、他者に対する深い思いや価値観にもとづく認知を指し、いわば「考え方の土台」と言えます。

約3時間の中で、①ご自身のスキーマの測定、②スキーマの種別と影響、③スキーマを扱う心理セッションの解説、④ご自身が該当したスキーマの理解、などを学習しました。

参加者の方の感想の一部をご紹介します。

●40代、女性

『権利欲求/尊大スキーマ』の説明の所を読むと自分の父親を思い出しました。親子という形で出会ったのでまだラッキーだったのかなと思いました。

スキーマセッションの『ヘルシーな大人を育てる』、アトムさんの話をきいて涙が出そうになりました。

●50代、女性

質問を読み上げられているだけなのに、胸につまるものがあったようで涙があふれてきました。私の母親は恐らくではありますが『制約の欠如の人』だと感じました。子供たちも『制約の欠如の人』だと思われました。今日の講座を受けているとだんだん家族と離れたいという気持ちが大きくなりました。自分自身の心を早く助けてあげたい、そして早く安心して暮らせるようになりたいと思いました。

●40代、女性

やはり、と思う点のスキーマが高かった。スキーマ率も高めで、①『断絶と拒絶』の部分が全体的に高く、今後どうするのがよいか、どうしたいかは過去をふり返るこわさがじゃまをして判断できずにいる。ただ、『厳密な基準』が高いことがわかったので、その点をふまえて、自分の子どもへの接し方を見直すことはできそうな気がしている。

●50代、女性(支援者)

結果に関しては、仕事で忙しい親と離れなければならなかったことと、男の子を希望されて産まれた女の子だったことからかな~と自分なりに考えています。自分のことより子ども(とくに息子)がたくさんのスキーマを持っているなと思いつつ、自分のそういう所は『自己犠牲のスキーマ』では?と思いました。SEPをする時に、スキーマの知識を持ってそこを理解しつつ、掘らずに進めていけば、よりよいプログラムができるのではないかと思いました。本日も有難うございました。勉強になりました。

●50代、女性(支援者)

アセスメントの質問内容に自分が取り組むことで、「こんな風に考えてしまうのか」「こんな考えを常に持っているのか」と知る事が出来たと同時に、がく然としてしまいました。

改めて対人支援の深さを考える良い機会になりました。利用者さん達の悩みにしっかりと向き合っていかなければと引き締まる思いでした。

それぞれの方が、今の自分や過去一番苦しかった時の自分を思い浮かべながら回答され、今の自分の状態の理解や、過去の自分と比べての変化を感じておられました。スキーマがあるからといって必ず「問題」というわけではなく、治療が必須であるとも限りません。職種によってはそのスキーマがプラスに働いたり、スキーマがあってもうまくそれに対処できている場合もあります。大切なのは自分の考え方の傾向やそれが言動にどう影響しているかを理解しておくことです。スキーマセッションを受けるべきかどうか、お迷いの方は、是非一度ご相談くださいね。

*次回のスキーマ学習会の開催は未定です。ご自身のスキーマを調べてみたい方は、個別でスキーマアセスメント面談(70分、税込7,020円)をご予約いただけます。対人援助職の方にとっても、相談者の方がどのようなスキーマを持っているのか理解した上で支援することは対人援助技術の向上につながります。ご関心のある方はご連絡ください。

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 【Ⅱ】 今月の認知修正の言葉

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SEPフォローアップ終了後は皆さん一人で定着作業に励んでおられると思います。

ここでは毎回、実際の認知修正の事例を取り上げます。

〈Gさんの困りごと(50代女性)〉 

Gさんは両親が離婚し、厳格で支配的な父のもとで育ちました。Gさん自身も家庭を持ち、お父さんが高齢になってもなお、父の支配的な姿勢は変わらないそうです。Gさんは結婚後も、支配的な夫や子どもの育てにくさに長い間苦悩してきました。心理カウンセリングやセミナーを受けても苦しみが和らぐことはなく、夫や息子に期待してしまい、自分の思い通りにいかないことで怒りが湧き上がることに苦しんでおられました。

★自動思考(認知の歪み)

「なんでもきちんとしなければ」

「両親に愛されたかった」

★認知の修正

「そこそこでいいよ。やってくれてることもある」

「あれは過去の事、今なら負けない」

「今なら自分を守ってあげられる」

「お父さんさよなら」

「一人でも生きていける」

Gさんは、SEPのフォローアップの際の心理テストでもしっかりと回復が見られました。ご家庭の状況が落ち着くまでにはまだ課題もあるようですが、Gさんから先日いただいた近況メールには、1年前に初めてWANA関西を訪れた時とは大きく変わったGさんの言葉が散りばめられていました。その一部を以下にご紹介します。

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藤木先生にお話ししましたが、父に対しての感情は分けて考えること、あきらめることができるようになりました。両親から愛してほしかったのだと思います。それを旦那に求めていたのですね。

父は痩せたそうです。でも、私と継母との関係が良くないので会うことは出来ません。

これも受け入れていくしかありませんね。

(中略)

息子のことは、つい言ってしまう私の気持ちを抑えて、父の亡霊が出てこないよう気をつけます。

大阪へ行くことが無かったら、私の思う通りにならない息子、息子や家族の世間体を気にする私は彼をもっともっと追い詰めていたのだと思います。

私にとって、家族にとって、藤木先生と坂本さん、

また、SEPを一緒に受けさせて頂いた仲間は恩人だと思っています。

心から感謝しています。平成30年は平成最後の年ですが転機となる最高の年となりました。

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 〈研究所からのワンポイントアドバイス〉

 Gさんはご自身が生きづらさを抱えるだけでなく、精神的な課題から、家庭内でも常に家族に期待をし、プレッシャーをかけていました。それは彼女が長年嫌い、脅威に感じ続けてきた父の姿そのもので、それをGさんは『父の亡霊』と表現されています。

『育ちの傷』は、傷つけられた時の脅威が過去のものになってもなお、本人の中に存在し続け、事ある毎に姿を現す、まさに亡霊とも言えます。Gさんがご自身を苦しめ続ける亡霊と離別し、家族の問題の改善を図るにはもう少し時間がかかるかもしれません。

しかし、Gさんがご自身の苦しみの根源に気づいたことで、家族単位としての方向性もきっと良いものになっていくはず。Gさんやご家族にとって生き生きとした皆さんらしい「新しいステージ」をスタートされることを願っています。

募集中 日々の修正、定着作業への「思い」をお寄せください。うまくいったこと、いかないこと、思いを自由に綴りお送りください(メールニュース掲載の可否もお忘れなく)。

*認知修正にいきづまって悩んでいませんか?

当事者SEPを受講された方を対象にフォロー・カウンセリングを実施しております。

Eメールで表題(件名)に「フォロー・カウンセリング希望」と書き、「お名前」と「お電話番号」「受講年」を記入の上sep@wana.gr.jpまでお気軽にお問い合わせください。

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【Ⅲ】 研修・当事者プログラム 開催予定&参加者募集中

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【支援者向け / SEPを使った対人支援を学びたい方 】

第5回 〈中級〉 SEP実践者養成研修 参加者募集中!

〈開催日時〉  2019年2月9日(土)13:00~17:30  10日(日)10:00~16:00(予定)

〈受講料〉   税込 36,000円(2日間)  

参加を検討されている方、年末年始の休みを挟むとやりとりにお時間がかかる場合もありますので、そろそろご連絡、お手続きをお願いします!

また、2019年より、中級研修以上を修了された方には、中級研修の2日目のみを再受講していただくことができるようになりました(単日参加の場合は参加費税込18,000円)。2日目は実践ワーク中心となりますので、グループの感覚をつかむために、研修内容の復習も兼ねて是非ご参加ください。

SEPファシリテーション定期研修 参加者募集中!

SEP実践に向け、ファシリテーションに自信がほしいという方、認知修正のファシリテーションをロールプレイで集中的に学びながら、藤木の直接SV(指導)が受けられます。

慣れないグループでのファシリテーションを、繰り返し体験し、フィードバックを受ける事で、技術的なノウハウを習得します。

2か月に1度の開催で、少人数制。お茶を飲みながらの振り返り時間もあります。少しずつスキルアップしたいなぁと思っていらっしゃる方、是非お気軽にご参加ください♪

〈開催日時〉  2019年2月20日(水)19:00~20:30

〈受講料〉   税込 3,000円

〈内容〉    認知修正ファシリテーション 

一般的なグループ・ファシリテーションと異なり、SEPプログラム(全5回)のうちの、3回め以降の認知修正作業のファシリテーション特訓

〈対象〉    初級研修以上の修了者、すでにSEPを事業所や施設、地域等で自ら実施されている方、実施を検討されている方

〈定員〉    10名(最少催行人数3名)

開催日の3日前までにメールでお申込みください。開催日の2日前にSEP研究所から開催の有無について連絡をいたします(参加人数に応じて定期開催をいたします)。 

◆SEP研究研修会 参加者募集中!

〈開催日時〉 2019年2月23日(土)13:30~

〈受講料〉  税込 3,000円

〈対 象〉  支援者向けSEP実践者養成研修の初級以上を修了されている方

〈内 容〉  SEP実践者の実践報告と実技指導、SEP研究の最新情報の共有、最新版ツールの頒布 ほか

先輩実践者や、SEPの学習をより深めたい仲間と一緒に学びましょう!

(研究研修会へ参加するには、研究会への加入が必要です。詳しくはメールでお問合せ下さい)

 【当事者向け / SEPで自分自身の「育ちの傷」を癒したい方 】

あなたは悪くない。自己理解を深め、認知行動的アプローチでラクに生きる方法を学びましょう!

2019年〈冬期〉第12回 当事者SEP 参加者募集中! 

〈申込方法〉 Eメールで表題(件名)に「SEP冬期希望」と書き、「お名前」と「お電話番号」を記入の上sep@wana.gr.jpまで。

〈開催日時〉 (全日土曜日開催)

1.オリエンテーション 2019年1月26日午後

 申込者は、この際に心理テストと個別面談を行います

2.プログラム ①2月2日  ②2月16日  ③3月2日  ④3月16日  ⑤3月30日 

3.フォローアップ 2019年8月10日 

〈参加費〉  税込 45,360 円 

〈申込方法〉

いずれもEメールで表題(件名)に「(研修名)希望」と書き、「お名前」と「お電話番号」を記入の上labo@wana.gr.jpまで。

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 【Ⅳ】 SEP関連実施報告

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〈SEP〉

◆2018年 12月1日、スキーマ学習会を開催。

◆2018年 12月12日、大阪市こども相談センターSEP〈第7期〉が終了。

  ※プログラム、研修の詳細はブログ http://blog.wana.jp/  をご覧ください。

 ※ ご不明な点、質問などは何なりとSEP研究所までお寄せください

 ※メールニュースがご不要な場合は、こちらまでご連絡ください(担当:坂本)。

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〈好評発売中!〉               ☆。.:*:・゜

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藤木美奈子著/講談社        ☆。.:*:・゜――★― ☆。.:*:・゜――★―

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