休暇の終わりに
ゴールデンウイークの最終日ともいえる昨日は、
人生の大先輩である弁護士に誘われ、20才代の司法修習生2人と
兵庫県川西市のテニスコートへ練習に出かけました
(テニスは11年ぶり。おかげで翌日は筋肉痛がぁ・・・笑)
2試合こなして終了
そのあとはお約束のランチ&ビールタイムで、
裁判員制度の是非など議論し、おおいに盛り上がりました
これから弁護士になる若い彼らに伝えたいことは山ほどあります
実は、今週、ある新聞記者が取材に来られる
目的は、21日に裁判員制度が始まる前後に、
裁判員が選択を迫られる難しい場面を想定し、どう考えればいいのかということ、
そして、猶予か実刑かというのも1つの大きな選択
刑務所がどんなところで、どんな場合は実刑がいいのか、
どんな場合は猶予がふさわしいのか、
女子刑務所看守という経験から話てほしい、というもの
裁判員制度を前に、これまでも朝日新聞など、私の言葉が紙面に載った
更生、すなわち人生のやり直しの現場に関わる作家としての
私の意見も参考にしてくださるようだ
裁判員制度は、私個人の意見としては、まだ時期が早い
なぜなら、誤解を恐れずにいえば、
国民の中には信用ならない者がまだまだたくさんいるからだ
私からみれば、なぜ?と思うような差別主義者や
偏見に満ちた悲しく未成熟な人間が(地位に関係なく)ゴロゴロしており、
彼らは貧しい者や、問題を起こす者を人間のクズだと考えている
その意味で、この制度が本当に被告人のためになるのだろうか
司法修習生の2人には、私が社会復帰プログラムをしている更生施設に
勉強に来てもらうことにした
更生の現場とはどんなものかその目で確かめ、
当事者と実際に語り合うことで、その人と成り、苦悩の中味、
そして社会が彼らにしてきたこと、しなかったことを知り、
自分は将来どんな弁護をする人間をめざすべきなのか、
よく考えてもらいたいと思っている
この出会いをつくってくれた先生の意図は
もしかしたらここにあったのでは、というのは考えすぎだろうか
そのあとは、私の大切な人である87歳の絵本作家の個展へ行った
偶然にも同じ町で開催されていたので
イソップやアンデルセンの挿絵で一世風靡した彼女と久々の対面
歳とともに小さくなる彼女と、再会を喜びあい、2人で写真に収まりました
彼女は長谷川町子さんと同期
新聞社で机を並べて絵を描いていたそうだ
戦火を生き延び、戦後は絵を売ってミルクを買い、子を育てた人
その強さ、凛とした生き方に、尊敬の念を禁じえない
一日でも長く生きてもらって、一枚でも多く絵を残してほしい
ワナ関西メンバーとの伊豆旅行も申し分なく楽しいものだったし、
よいゴールデンウイークでした
これまで、人の歩かなかった道を歩いてきたことで、
苦しかった時代もあったけれど、
そんな私だから役に立てることがある
私は幸せです