おはようございます。

いただいたお年賀状に、「待望の本、やっと読めます~」とうれしいメッセージをくださる方も。

そうなんです。予想以上に書き直したので、予定を何度もオーバーしてお待たせしてしまいました(それでも3年間で書き上がったのですが)。申し訳ない。

 

この本は私のここ15年間の集大成ともいうべきもの。

43歳で大学院に入って以来、どうすれば「育ちの傷(生育過程で負ったトラウマ)」から回復できるのかというテーマを掲げ、その方法をプログラム化することに取り組んできました。世間を説得するためには、エビデンス(研究による確証)を貯めないといけない、そのために15年という時間がかかってしまいましたが、ここでやっとそれを一冊の本にまとめることができて、喜びで一杯です。

 

本書の章立ては以下のとおりです。

・第一章 親に人生を壊された人たち
・第二章 何が「育ちの傷」を生み出すか
・第三章 なぜ、うまく生きられないのか
・第四章 生き方はかならず変えられる
・第五章 壊れた心を再生する

 

こうして、印刷を待ちながらも2つの迷いがあります。

ひとつは、この本は当事者にも支援者にも読んでいただこうとしたこと。これが吉と出るか、凶と出るか。

そして、このタイトルを見た人は「おや」と思われると思いますが、私はこどもの頃の生育環境が良くなく、いろいろな苦労をしてきました。その意味で、いまだ親に恨みつらみがないわけではありませんが、「本の中味がよくわかるものでないといけない」、という編集部の方針を受け入れた結果、こういう形で出ることになりました。

 

しかし、個々人の心理的な課題は「親が悪い」「運が悪い」という単純な話ではありません。延々とつづく不遇や暴力の連鎖を、「育ちの傷」として「認知的な課題」と捉え、これを修正する方法を誰もが学べる社会のしくみをつくることが大切なのです。この著者の考えが、きちんと伝わる本になったかどうか、そういう懸念はあるのですが、これがよかったか悪かったかはこれからの世間の反応を見るしかない。また新たな課題が見えてくれば、また次の方法を考え、本を書き直せばいい、そう考えようと思います。

 

発売は1月の23日。講談社/こころライブラリーです。

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