202008SEPメールニュース27号

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―★☆。:.: SEPメールニュース 27号  2020/8/15――★―☆。.::・゜

       あなたのこれまでの苦労は、あなたのせいではありません
       本当の自分をとりもどして、自分が望む人生を歩みましょう
  発行:SEP研究所  HP https://seplabo.com/  BLOG http://blog.wana.jp
◆CONTENTS
【Ⅰ】 第1回東京SEPを終了された方から、感想をいただきました
【Ⅱ】 藤木が大阪府岸和田市で一般向け講演をおこないます

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一時は開催も危ぶまれた東京SEPですが、一部をオンラインでの実施に切り替え、参加者の皆さまのご協力を持ち、無事に5回のプログラムを終了することができました。参加されたメンバーの皆さんは、ある意味、苦境を一緒に乗り越えた同志のようなもの。最終となる5回めのセッションは、参加者、ファシリテーター、スタッフがまるで共同作業をしているような雰囲気でした。

終了後、参加者のZさんから感想をいただきました。Zさんは人を支援する仕事をされていますが、「相手に深入りしすぎて支援がうまくいかない」という悩みを抱えていました。いただいた感想の一部をご紹介します(許可を得て、可能な限り内容を変えずにご紹介します)。


(前略)
私は、仕事をする上で、毎回ある場面で凄く自分が苦しくなるパターンがあることに気がついていました。
私は(自らの生まれ育ち、苦労や克服などの体験について)自己開示することが、人と人とのコミュニケーションに役立つと信じて疑いませんでした。自己開示をすることで生じる「リスク」や「自分が相手に与えている影響」に気づいていなかったのです。

相手に幸せになってほしい一心、相手を救いたいという一心が、相手を苦しめて自分をも苦しめる正体でした。良かれと思ってしてきたことが相手につらい思いをさせてきた、とわかった時点で後悔と苦しさでいっぱいになりました。
私の「思いやり」は、相手に「重い槍(やり)」となって突き刺さり、相手に「もっと頑張って」という裏メッセージとして伝わっていたこと、これが自分をも苦しめていたのです。

私は、相手をすぐに楽にしてあげたり、役に立って「おかげで良くなった。ありがとう」と感謝されることでしか自分の存在価値を見出せない人生でした。この問題の存在は薄々知っていましたが、認めたくなかったのだと思います。SEPによって、この問題こそが、愛着形成がうまくいかなかった私の認知の歪みの根源であることだと気づくことができました。

SEPと個別カウセリングで「支援する人なら誰でも通る壁と通過点」「正しい学び方をしています」と言ってもらえました。私を否定することなく、支持的なことばで支えてもらえた体験は、本当にありがたかったです。これからは、当事者性があるが故のプラス面、マイナス面を肝に銘じて、自分の支援のあり方を見直して臨みたいと思います。

正直、自分の本質や正体が分かりショックでした。「人の助けになりたい」私は、実は一番「助けてもらいたい人」だったのです。信じたくないけど、これが事実なんだと受け入れたいと思います。こんな自分を手放したいと思います。修正をして思考のパターンを変えることで、楽になりたいです。

そして、自分にかけることばは「自分にありがとう」でした。正直まだ全然馴染みません。私にとって「ありがとう」は、他人からもらうものだったからだと思います。これが抵抗なのでしょうか?しっくりくるまで定着作業をしてみたいと思います。
これからは、相手と自分を同じと考えることなく、きちんと境界線や間を作りながら「私は、相手にとって存在するだけでいい存在」と自分に言い聞かせて定着させるつもりです。
このことばも、まだまだ全然馴染みませんが、自分を、そして相手も楽にするために、他のことは考え過ぎずに力を抜いて自分の人生に集中したいです。

今、自分を緩めるもの、好きなものに囲まれることで私の好きな空間造りをしています。自分を大事にする方法を自分なりに探して見つけようとしています。
長くなりましたが、短い期間で自分自身、本当に成長したと思います。
この報告を書くことで、いつもの私なら、先生が喜ぶかな?とか、本質的なところでは、どこかで「ありがとう」と言ってもらいたくて書くと思いますが、今回は、自分が楽になるための自分へのメッセージとしたいと思いました。

<研究所から>
この感想は、同じく当事者性を持つ人への気づきともなる貴重な示唆にあふれています。
他者を支援したり、他者を育てる(子育ても同様)という営みの中で、人はたくさんの問題にぶち当たります。ただ、そのような相手との関係性の中で生じる問題や葛藤は、たいていの場合、「自分の中の未解決の問題が影響している」と考えられます。ここは強調したいところです。
ですが、そのことに気づかない、あるいは気づきたくない人は、その出来事を相手のせいにしたり、「運が悪かったからだ」と片づけることで、自分の問題に向き合わずにやり過ごすものです。
しかし今回、Zさんは自分自身の負の感情に向き合い、しっかり課題として扱うことで、「人から満たされることを一生懸命追い求める人生」から、「自分で自分を満たすことができる自分」にシフトすることができました。
自分で自分を喜ばせられる人は、評価を相手に求めたり、相手の問題を奪ったりすることなく、真に相手にとって最善となる関わりをもつことができます。この変化は、Zさんの今後の人生を豊かにするだけでなく、今後Zさんに出会うたくさんの人達に深い気づきを与えるでしょう。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――★―☆。.::・゜ 【Ⅱ】 藤木が大阪府岸和田市で一般向け講演をおこないます ――――――――――――――――――――――――――――――――――――★―☆。.::・゜
近日、藤木が一般向けの講演を行います。ふだんは専門職対象の講演・研修が多く、一般向けに話す機会は貴重です。この話を聴いてもらいたいあの人を、お誘いしてみませんか?

◆岸和田市立公民館主催講座 「傷つけあう家族~DV・虐待とは何か~」
<開催日時> 9月5日(土)14:00~16:00
<場 所>  岸和田市立公民館(岸和田市堺町1-1) *最寄り駅は南海本線「岸和田駅」です。
<申 込>  要(参加無料)
岸和田市公民館へメールまたは電話にてお申込みください
(Tel:072-423-9615  shiritsuk-kouza@city.kishiwada.osaka.jp)
<保 育>  あり(要申込)
(問い合せは岸和田市生涯学習部生涯学習課 公民館担当072-423-9615まで)
当日、書籍販売も予定しています。

会場はコロナ対策も万全です。身体の中から元気を取り戻すヒントを見つけましょう。ご家族、ご友人、是非お誘い合わせのうえ足をお運びください。

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「親に壊された心の治し方-「育ちの傷」を癒やす方法がわかる本」
藤木美奈子著/講談社        ☆。.::・゜――★― ☆。.::・゜――★―
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